Think! Living Lab

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まちライブラリーの「植本祭」が
千里山で開催されました!【前編】

第1部では全国に広がっているまちライブラリーのさまざまな取り組み事例などの紹介を通じて、
まちライブラリーとは何か、どのような仕組みか、どのように活用できるかなどについてお話がありました。
(礒井さんのプロフィールについては以前の記事でご紹介していますのでそちらを参照ください。)


礒井さんが大手企業にお勤めの際に社会全体がコンビニのように会話のない空間が広がっていて、
世の中のあり方がこのようなことでいいのかという想いからまちライブラリーを始めたそうです。
地域の人々が集い、その集い=コミュニティを育てる図書館を作ろうという理念のもと考えられたのがまちライブラリーという仕組みで、
本を通じて地域の人々がつながっていき、顔の見える関係性が育まれる、そのような開かれた空間を、誰でも気軽に立ち寄れる場を作り上げていきました。

仕組みとしては、地域の方々が本を持ち寄って寄贈し、まず寄贈した方が蛇腹になったシートに感想文を記します。
次に借りた方がメッセージを記し(ペイフォワード)、また次に借りた方が想いを綴る。
そうした流れの中で全く見ず知らずの人が本を通じてつながっていき、人の輪づくりが始まります。
感想文を読んでメッセージを書いてくださっているかを確かめに来る方もいらっしゃるそうです。


様々な事例を挙げて紹介してくださいましたが、ここでは印象に残った事例を取り上げてみます。

まず礒井さんが生まれ育ち、まちライブラリー発祥の場所でもある大阪天満橋の「ISまちライブラリー」。   
オープン当初はなかなか本も人も集まらず困っていましたが「本とバルの日」と称して月に1回バルタイムを設けて食事会や飲み会(?)を開くようになると、
本を通して気軽に自己紹介ができることに気づかれました。そこで公共の図書館のように規則に閉じた図書館ではなく
ビールを飲みながら本について話したり、編み物が得な人がサークルを開いてみたりと、図書館としての機能を越えて人々が敷居低く集い、交流するスペースとなっていったそうです。

今ではカフェやお寺(コンビニの店舗数より多いとか)、大型商業施設、野外の公園、歯医者などの病院、個人のお宅、小学校、
そしてユニークなのが街角に設けられた巣箱形の図書館。好奇心豊かな子供たちが本箱を開いて借りて帰って、
その後まちライブラリーに来るようになるなどの予想外の効果があったとのこと。
そうしてやがて、さまざまな場所で、さまざまなカタチで、さまざまに利用されている多様なまちライブラリーが全国に広がっていきました。
まさにダイバシティの理想的なあり方だと思いました。(あと3県で全国制覇!だそうです。)

中でも共用部の一部をまちライブラリーとして地域に開放されるという全国でも稀有の取り組みを行おうとしている
まちライブラリー@シエリアシティ千里山に近しい事例として紹介されていた東京の成城にあるファミリー向けマンションと
シニア向けマンションが並立しているプロジェクトの共用部に設けられたまちライブラリーのこと。
2つのタイプの違うマンションの共用部で多世代が交流し、そのまちライブラリーでは、小さなお子さんがうるさくしたり騒いだりしても怒られないという
開放的で自由な空間が生まれて育まれていること。まさに公共の図書館と一線を画するオリジナリティある取り組みだと感じ入りました。

また別の事例として大阪府立大学I-site なんばに開設されているまちライブラリーでワークショップを開催した際に実感されたそうですが、
大勢が一堂に会するイベントよりも7〜8人程度の規模の方が参加者同士で想いを共有しやすいとのこと。
規模の大きなイベントだとコミュニティを組成しにくく小さなイベントほどコミュニティの組成が促進される。
大切なことは、日常の行為〜借りる→返す→借りる→返す〜を続けていくことが大事だとお話しされていました。
大きなたくさんの人が参加する一過性のイベントでは結局人のつながりが希薄なままで終わってしまい、コミュニティを形成することには繋がらないということなのでしょう。

最後に意外なこととして、まちライブラリーを利用した上で一番人とのつながりを感じる時はどんな時ですかと尋ねた際に、
入場の際にスタッフの方々などと簡単な会話を楽しんでから一人でゆっくりと本を読むのが好きだというお答えだったそうです。
個々のイベントも大切ですが、人の気配や温もりを感じながらサードプレイスとしてマイペースでクールダウンするというスタイルが
気持ちいい心地いいのだろうなと素直に受け取ることができました。

シェアリングエコノミーに注目が集まっている中、こうしたまちライブラリーのあり方がとても重要なのではないかと思います。